(一社)リノベーション協議会(山本卓也理事長)は、優良なリノベーションの品質基準を満たす「適合リノベーション住宅(R住宅)」の2021年度における発行件数が5971件(前年度比92.6%、累計6万2909件)となったことを発表した(図1)。エリア別では首都圏が76.3%を占め、次いで関西が11.1%、東海が7.4%、その他のエリアが5.2%となった(図2)。
(公財)東日本不動産流通機構調べによる、2021年度の首都圏における中古マンション成約数は3万7828件(前年度比2.1%増)で、5年連続で新築の成約数を上回ったが、リノベーション協議会の調べによると、そのうち築21年以上のものは1万8848件を占めており、首都圏における築21年以上の中古マンションに対するR住宅発行件数(R1住宅+R3住宅)は3960件と、成約数全体の21.0%に相当するとのことだ(図3、4)。
2021年度におけるR住宅発行件数ランキングは別表1の通りで、インテリックスが1064件発行し、全国最多となった。次いで大京穴吹不動産が921件で2位に、エフステージが613件で3位となった。上位4社は全て買取再販型の事業を主体とした企業。請負型ではリノべるが368件で最多、次いでgrooveagentが117件で2位、リノステージが85件で3位となった。シンプルハウスは関西エリアの企業で唯一上位20位に入った。
優良なリノベーションの統一規格「適合リノベーション住宅」のうち、「R1住宅」は、区分所有マンション専有部に関する品質基準を満たしたリノベーション住 宅。給排水管や電気、ガス、防水、下地などを重要インフラと定め検査基準を設定。重要インフラは新規更新・既存流用に係らず、最低2年の保証を義務付け、工事の内容は図面とともに住宅履歴情報として保管される。「R3住宅」は区分所有マンションの共有部を含む一棟全体が対象。「R5住宅」は戸建住宅を対象としている。このほか、この 6月からは、新たに「R1住宅エコ基準」も運用開始し、地球環境にもやさしいリノベーションの普及を目指している。
(一社)リノベーション協議会は2009年7月に発足したリノベーション業界団体。現在、業界・業種の枠を超えた829社(正会員614社、賛助会員199社、特別会員4名・9法人・3自治体)が参画している。
リノベーション協議会のホームページ
https://www.renovation.or.jp